
この連載シリーズ”あなたのツールボックスの中身を見せてください”では、私たちがお気に入りの修理テックたちのツールや作業にまつわるヒントを紹介しています。今日は、オハイオ州クリーブランドを拠点に活動する、非営利団体「Beauty and the Bolt」のエグゼクティブディレクターXyla Foxlin氏に話を伺いました。この団体は、若い女性たちにものづくりや修理に興味を持ってもらうことで、STEM分野の多様化促進を目指しています。
まず最初に、あなた自身について、そして何をしているのか、iFixitコミュニティに教えてください!

私は根っからの作り手であり、エンジニアでもあります。Beauty and the Boltのミッションは、女性やマイノリティの人たちに向けて、ものづくりやエンジニアリング、テクノロジーに参入する際の障壁を低くすることです。私たちはエンジニアリングの基本概念や、楽しいDIYプロジェクト、工具に関するチュートリアルなど、女性による女性のためのビデオを作成しています。Beauty and the Boltに来る以前は、家電製品プロジェクトを創設し、Disney Imagineering社とiRobot社で研究開発に携わってきました。
修理を始めたきっかけは?
変な話ですが、私はもともと電子機器の取り扱いにはとても慎重な人間で、幼い頃から親に「高価なものは壊すな」と叩き込まれてきました。でも、10代の頃は安いアクセサリーを沢山身に付けて、いつも木に登ったりスポーツをしたりしていました。そのため修理を始めたきっかけは小さなチェーンやジャンプリング、靴、ジッパーなどの機械的で外観の修理でした。
あなたの工具箱には何が入っていますか?
私の緊急用工具箱には、ハンドツール、ドリル、半田ごて、接着剤とエポキシ、そしてiFixitのツールキット という基本的なものが入っています。ダウンタウンの小さなアパートに入るものは限られているので、大部分の工具類はスタジオ兼ワークショップに置いています。そこには、レーザーカッター、CNC、真空形成機、3Dプリンター、たくさんのハンドツール(私はヤードセールが大好きです)、オシロスコープ、半田付けステーション、ヒートガン、ファンクションジェネレーター、ワイヤー、たくさんのスペアコンポーネントとAdafruitボード、空気圧ツール、そして言うまでもなく基本的な電気を使うツールが揃っています。
ツールの整頓術について教えてください。

整頓術とは?一体、何ですか?いえ、冗談です(笑)。ハンドツールの一部はペグボードで壁に固定し、使用頻度の少ない電動工具や空気圧ツールは大型プラスチックボックスに収納して、必要な時に取り出します。レーザーカッター、3Dプリンター、CNCを上に載せた小さなデスクにキャスターを付けて、ビデオ撮影をする時はセット場まで転がしています。
使用頻度の高いツールについて教えてください。
ハンダゴテは、私と共に全米中を旅してきた相棒です。何か壊れたときのために、会議に参加するときは必ず持参していました。そして私の試作品で一番使用頻度が高いツールがレーザーカッターです。3Dプリンターよりもはるかに速いですし、私はAdobe Illustratorも自由自在に操ることができるからです。
一番お気に入りのツールでありながら、一番使用頻度の低いものは何ですか?
祖母は、従兄弟の中で唯一の作り手・メーカータイプの私に、祖父の形見の古いレザーマンを私に譲ってくれました。何度か使ったことがありますが、失したり壊してしまうのが怖くて、いつもはケースに入れたままです。きっと祖父は私にもっと使ってほしかったと思うので、残念です!
実際に使用頻度が高いものの、エンジニアの分野では異例と思われるツールや素材がありますか?
実のところ、頻繁に裁縫をしています。例えば、会議用のテーブルクロスや着用するウェアラブルプロジェクト、ツール用ケース、Tesla Coil Showの衣装などです。大学時代に働いていたMakers Spaceの館内ツアーで、裁縫ステーションのところへ案内すると、いつも笑われていました。ですが、そのCNC刺繍/裁縫ミシンは、Shopbotのものよりも長いハンドブックを持っています!
修理テックなら誰しもが、ツールで怪我をした恐怖のエピソードを持っているものです。あなたはどうですか?
失敗は免れません、しかも何度も何度も。
最近、目に鉄の棒を刺さってしまい、2回も病院行きとなりました。友人のBurning Manプロジェクトで溶接作業をしていた時、その日の作業が終わって防護具を外した途端、鉄の棒が目に飛び込んできたんです。一緒に働いていた人たちと、作業後の一息を入れていた時、一瞬でその場が騒然としました。私自身、ツールを持っているときは、必ず個人用防護具を装着していますが、作業スペース内にいる時は、常に着用するべきでした。
その他の怪我と言えば、ほとんど半田ごての火傷ばかりです。そのためスマートフォンの指紋認証リーダーは、頻繁にリセットしなければなりません!
これから修理を習得したい人へのアドバイスをお願いします。
失敗は免れません、しかも一度だけではないでしょう。修理すること、設計すること、創作すること、問題解決は、練習が必要なスキルであることを忘れないでください。私たちは最高の修理テックや設計者になるための旅の途中で、そのプロセスも人によって異なります。自分より経験の長い人と比べる必要はありません。あなたのペースを守ってください。
その他、iFixitコミュニティーに教えたいことはありますか??
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