E-Waste(電子廃棄物)の問題に取り組むなら、マーケットで販売してみましょう。
E-waste(電子産業廃棄物)

E-Waste(電子廃棄物)の問題に取り組むなら、マーケットで販売してみましょう。

古くなったガジェットのリサイクル方法を聞かれることがあります。”iFixitで働いている彼なら、5年間クローゼットに眠ったままのBluetoothスピーカーをどうすればいいか知っているだろう “と思われるのです。申し訳ないのですが、私はバッテリーを取り外したり、スピーカーの廃棄場所を探すの手伝いをしたいわけではありません。あなたの使わなくなったガジェットを喜んで買って、使ってくれる人の目に触れさせたいのです。

地球のために何が最善か考えるのは難しい問題です。私たちは皆、テイクアウトの容器に書かれた「3」という数字に目を凝らしては、どのゴミ箱が人類の過ちを正しく修正してくれるのか考えています。これは間違いありません。不要なガジェットを売ったり、使ってくれる人に譲ったりすることは、あなたができる最善の方法です。別名シュレッダーと呼ばれるリサイクルよりも、何倍も素晴らしいことです。難しいのは、不要になった時に売る、寄付する、手放すということを自分に強いることです。それができれば、マーケットは成長し、バッテリーやパーツは廃れることなく、再販しやすくなります。

あなたが得られる唯一の大きなメリットは、修理しやすい製品と再利用のしやすさをメーカー側に要求することです。

しかし、コバルトやババッテリーの発火特殊ネジの事柄から、あなたに罪悪感を持たせるつもりはありません。この問題の一部は社会全体にあります。私たちがモノの最後の取り扱いを苦手としているかということです。

さよならを言うのは早すぎます

もう少し早く物置き小屋から救出されるべきだったChromebook

新しいデバイスを購入して起動させると、まるで新入生のようなデバイスはあなたと友達になりたがります。起動すると「Welcome」「Hello」「Let’s get started」(始めましょう)など、様々な言葉が飛び込んで来ます。太字スタイルのテキストや小さな矢印は、必要に応じてデバイスのメーカーに電話をかけたり、チャットをしたりして、いろいろなことを試させたり、学んだりすることを促してきます。メーカーは、新製品をアンボックスした時の使用体験に多大な努力を費やしています。箱から出したばかりの新ガジェットのおかげで、あなたの生活が少しでも変化したと感じてもらいたいのです。少なくとも、返品保証期間中は。

逆にデバイスに別れを告げる時、あれほど仲が良かった友達があなたを悩ませてきます。AppleMicrosoftのページでは、廃棄前にするべき作業をウェブ上で紹介しています。少なくとも、マニュアルやウェブでのFAQでは、せいぜい”リサイクルは責任を持って行いましょう”と書いてある程度です。これでは、ブラウザのタブを幾つも開いて、リサイクル場で受け付けてくれる時間や持ち込み可能なアイテムのリストを見比べなければなりません。(これはCOVID-19以前の話です)

このイメージは何をするべきか教えてくれません。

通常、ヨドバシカメラやビッグカメラなど大手家電量販店では、不要になったパソコンや小型家電製品をリサイクル回収しています。Appleではトレードインという下取りプログラムを設けています。そうでなければ、手放したいガジェットを必要としている誰かに出会うのを願うしかありません。その時が来るまで、引き出しの中に潜めておくだけです。 ( ”リサイクル”と言う名の怪しいものですが )

正しい答えはまだありません。私が雇った最後の不動産業者は、携帯電話や様々なガジェットで埋もれたダンボール箱を抱えながら、3回も引っ越しをしています。私の友人の父親は、息子にどうしたらいいか聞く前に、5台のパソコンを積み上げてしまいました。二人ともスクリーンやバッテリーが搭載されたままのものは、ゴミ箱に廃棄できないことを知っていましたが、”何をするべきか”は様々な要素に左右されます。そして現在、古いデバイスは、売ることも、譲ることも、寄付することも難しくなっています。

ここで白旗です。昔使っていた iPhone 5cは台所のジャンク品で埋まっている引き出しの中で眠るしかないのです。

物を手放すことはネガティブなイメージがあるからです

屋根裏に隠されたノートパソコン、E-wasteがもたらすカオス、そして罪悪感の連鎖、これらの事柄を取り扱った書籍「Ends」(Joe MacLeod著)は私の愛読書の一冊です。私たち消費者は、物事が終わりを迎えることに対して、どれほど拒否しているのかを長い目で観察しています。映画、本、ゲームには始まりと中盤、そして終わりがあります。私たちの祖父母世代以前の人々は、モノを修理したり、お下がりにしたり、時には古物商に譲渡したりしました。しかし現代の製品やサービス、アプリは、捨てられるまで放置されます。その要因としては、ピューリタンの労働倫理、新規購入の心理、計画的陳腐化、所有物が壊れると自分の死にリンクする人間の傾向などが挙げられます。誤解のないように、「Ends」はビーチで寝転がって読める、気軽な一冊です。

2020年1月、私は「Ends」の著者であるMacLeod氏に、彼の仕事がE-wasteや廃棄製品にどのように関連しているかをインタビューし、その後も時々メールで交流を続けています。また私たちがデバイスを廃棄することに躊躇してしまうのは、その多くがリスクとリターンの関係にあると、彼は考えています。壊れたソファを処分するのは、ローリスク・ハイリターンです。部屋が広くなるし、ソファを解体しても誰も銀行口座にお金に振り込んでくれないし、ソファが発展途上国の川を汚染しているなんて話はあまり聞かないでしょう。

スマートフォン、ノートパソコン、様々なガジェット類…それらは場所を取りません。しかしこの中には、私たちに関するデータが含まれています。デバイスをワイプした後でも、クラウドサービスへの登録を解除しなければならないかもしれません。そして、電子製品を家のどこかに隠しておくことが、E-waste問題の一端を担っているとは誰も教えてくれません。はっきりと言いましょう、”家のどこかに隠しておくことも、E-wasteを増やしているのです”。

「”don’t :しない “を行動に移すことができるのでしょうか?それは終わりではなく、責任を転嫁しているだけです」とMacLeod氏は言います。「メーカーが製品のライフサイクルにおける自分たちの役割を認識するために、新しい別の手段が必要だと思います。製品をカーボンフリーで消費者に渡すだけでなく、彼らの手から製品を手離させることです。」

今、複雑なデバイスの最後を決めるのは、あなた次第です。だからこそ、大多数の人は結末を決めるよりも、片付ける方が簡単なのです。未来の自分たちがいつか考えてくれるでしょう。他に何ができるでしょうか?

働きましょう、お金も稼げるかもしれません。

実は、やるべきことは分かっているはずです。探している人に自分のものを売る方法があれば、実行できるはずです。売れなければ、必要な人に譲るか、地元の公共機関などで使用できそうな施設や学校を探すこともできます。人々が必要なガジェットを手に入れるために起こすアクションーそれは節約の為だったり、スペアパーツが欲しかったり、再販したり、学校など公共機関での使用やYouTubeでのクレイジーなプロジェクト用などどんな目的でも、リサイクルに出すよりはましです。想像以上に上手くいくと思います。色々考える前に始めてみましょう。 

頭の内側で、やめたほうが良いと囁いてくる小さな不安の声を一掃しましょう。

  • 価格設定はどうすればよいでしょうか?同一商品や類似品が販売されていないか、また販売/落札後の価格を確認してみましょう。 どんなに安くても、プラスマイナスでマイナスになるよりましです。
  • 売りたい商品をリストアップして(ゲッ)、ラベルを印刷して(ふぅ…)、郵送して(マジで…)、本当に労力を費やす価値があるのでしょうか?はい、あります。
  • 誰かがもし誰かがクレームをつけてきたり、厄介な質問をしてきたらどうしますか?正直に対応しましょう。そして、ワーストケースの場合、返品されていない商品に対して返金をする覚悟をしておきましょう。
  • 詐欺にあってしまうことはありますか? 予防するには 独学をしめて、注意を払ってください。
  • そのまま保管しておくことに何か問題があるでしょうか?近藤麻理恵さんの本を読んでインスピレーションを得るか、バッテリーと適切な耐用年数という現実に戻ってみましょう。
  • 販売価格が安すぎる商品に、保険付きのプライオリティメールで送るなんて意味がありません。その場合は地元コミュニティや学校などに寄付してみてはいかがですか?
  • タダで譲るだけなのに、たくさんの人が欲しいと言っています。どうやって選べば良いでしょうか?番号で選ぶか、コインで選ぶか、必要に応じて選ぶか。選ばなかった人は、このブログを読み終わるまでの間に許してくれるでしょう。解決したらリストの削除を忘れないでください。
  • ある人たちは、”中古品あげます/譲ります”サイトからガジェットを手に入れるのが苦手なようです。それなら、あなたが無料で提供するのではなく、売るように努力すべき理由の一つです。それなら、利益を得ることに罪悪感はないはずです。100%という割引価格を提供することがあっても、ある時は例外条件を適用するべきです。

私は古い人間なので、eBayが立ち上がったときにどれほどクレイジーだったかを覚えています。Newsweekの表紙を飾るほどの熱狂ぶりでした。当時は、見たことも触れたこともないモノのために、知らない人にお金を振り込むがいるのか?と不審がる人もいました。今となっては、新品で安価なものをワンクリックで購入し、2日後に手元に届く習慣が身についてしまった人にとっては、時代遅れのように聞こえるでしょう。しかしeBayはまだ機能していますし、他の多くの中古品サイトも機能しています。OfferUp、Facebook Marketplace、Swappaのほか、Macやカメラなど特定のデバイスを対象とした何百もの専門的な売買市場があります。地元のコミュニティサイトもチェックする価値があります。

Electronics with a bunch of "Sale" tags around them

最悪の場合、ガジェットを処分しなければなりません

2020年後半、私はデスクトップPCのグラフィックカード、電源、CPUクーラーをアップグレードしました。換装した翌日、取り出したパーツをeBayで販売しました。グラフィックカード(4年前のGTX 1070)は、文字通り4分で、高すぎると思われる価格で売れました。電源装置とクーラーは3日間のオークションの最後の方で売れました。刺激を受けた私は、「どうでもいいもの」の中から残っているものを売ってみました。古い家で使っていた電力線ネットワーク機器、スマートLED電球、Thunderboltドックなどです。

後日、電源装置の購入者から、SATA電源ポートが壊れているようだとのメッセージをもらいました。幾度かのやりとりの後、彼は、私が間違ったケーブルを付けて出荷したために、基板上の5ボルトレールが破損したのではないかと推測しました。私はその一瞬で、これは自分の責任で、実際に記述した内容とは違う商品を売ってしまったことを反省しました。次の瞬間、その購入者に対して全額返金しました。本当に壊れている場合は、責任を持ってリサイクル処分するべきです。しかし、私は本当に壊れていると確認した今、クローゼットの中の返品パーツを見ても、恥らいを感じることはありません。

「たとえわずかでも、自分の労力に対して報酬を得よう」というこの考え方は、資本主義国では呼びかけにすらならないはずです。しかし世界を修復するための本当の仕事は、たった一つの解決策を待つのではなく、複数の解決策、もしかしたら少しリスクや不快な思いを伴うもしなければならない場合があります。最も重要なことは、考えすぎないこと、そして、極めてリスクの低い争いを恐れないことです。時として自分を動かすのは難しいかもしれませんが、信じてください、私の職業はライターです。だから、あなたもできるはずです。

ソニーのVAIOノートパソコンを手放すのに、どのくらいの設定価格が最適なのか悩むのはやめて、とにかく動いてみることです。